オーダーソファカバーの実例紹介とデザインについて。

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実例No133ー1/世田谷区K様宅、世田谷区N様宅、麻で製作のオーダーソファカバー実例

今回のテーマは、夏本番!自然素材が心地良い!ソファカバーの素材とデザイン違いで実例を2回に分けてご紹介します。1回目は、麻について、実例は世田谷区K様宅、世田谷区O様宅の2実例。

夏は、レザー張ソファーがべたつく、織地の毛足が不快に感じるなど、湿度の多くなるこの時期は、清涼感のある自然素材の生地で作るカバーのお問い合わせが多くなります。

自然素材で製作のオーダーカバー実例を2回に分けて掲載させていただきます。
1回目は、麻、生地の価格は高くなりますが、麻生地の素材感は、こだわる方にはオススメ。
2回目は、綿、普段使いには最適。

扱いの麻生地は、リネンで織られた厚地の欧州製となります、表情が豊かで、麻特有の清涼感、シャリ感があり、こだわる方にはおすすめします。

麻は植物の繊維からできているので、織むら、スラブが発生しますが、麻の表情であり、
太糸で織られた麻厚地は、繊維感や生地の弾力、シャリ感、重量もあり、品を体感できると思います。

麻のお手入れは予備知識が必要で、
カバーやカーテンなど一枚布で出来たパーツはm単位になり、水洗いによる収縮が問題となります。ご自宅での水洗いは不可です。
綿地は、手前どもで、水を通してから製作してますので、ある程度の収縮は防げますが、麻は業者依頼の湯通しが必要で、収縮防止を優先で、麻特有の素材感、シャリ感が損なわれるため、あまり推奨してません。

ドライですとある程の収縮は抑えられます(ご自宅でのホームドライはダメです水洗いと同等)、インテリア製品(カーテンなど)など受付られる信頼おける業者のドライクリーニングを前提に、少し大き目に製作してます。

スリップオンカバーなど、少し大き目でも問題ありませんが、お客様の要望や、ソファのオリジナルの仕様上、ジャストに作る必要がある場合など、その都度、ご相談で製作進めさせていただいております。

K様宅/麻(リネン)100%で製作のソファカバー/完成・After!写真Clickで拡大

K様のソファは、当時インテリア誌で頻繁に特集されていた、ミックスシックというインテリアShopオリジナルの人気シリーズ、オリジナルもカバー仕様、座面クッションとセパレートになるデザイン。元カバーは布が歪んでしまっているため、仮縫用生地で仮縫パターン作成作業をご自宅でさせていただき(下記写真)、麻の特性を説明して、ドライクリーングの必要性と少し大きく作ることを理解いただいて、本製作させていただきました。

生地/Naturals Oatmeal/リネン100%/ベルギー製/

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K様宅ソファカバー/完成前・Before!

K様宅ソファカバー完成前採寸時/型紙パターン作成
K様宅ソファカバー完成前/本体
K様宅ソファカバー完成前/座面クッション

採寸お伺い時写真、
左、仮縫作業完了時点、型紙の原型となります。
右上、カバー前のソファ本体。ベースは木組でまだ現役。
右下、座クッション。かなり中身が落ちていました、カバーを絞って中身のサイズに近づければ、ソファ本体の内寸法より小さくなります、このデザインの場合は、麻の特性と良さを意識して、貧弱な印象にならないように絞りは控えめで布感を重視。

お気にりのものを永く使うことは、素晴らしいことと思います。
K様、ご注文いただきましてありがとうございました。

O様宅/綿麻(リネン)混紡で製作のソファカバー/完成・After!写真Clickで拡大

O様のソファは、イタリアメーカー、Bus--社のGiron--シリーズです、可動式のかなり変わったソファ、肘外が移動してフットレストになります、本体布部分全て着脱式のマジックテープを使ったカバーリング仕様、本体がマジックテープが付く仕様になっています、背、肘、座面前、各クッション部と個別にカバーを作りセッティングすることになります。

生地は、綿麻混紡でご注文いただき、生地の特性と本体形状の設定を考慮にオーダーカバー製作させていただきました。

(補足説明させていただくと、カバーリング仕様というと、着脱自在で洗濯可のカバー仕様と思いがちですが、違います、メーカーが後の交換カバーの着脱を効率的に作業するための仕様で、仮に水洗濯できる生地の場合でも、本体や中身が歪まないように元通りに張らせることは、専門知識と経験が必要で、雑なカバー圧着状態のままにしておきますと、本体ウレタンの変形、生地の破損など発生して、短命となってしまいます。)

生地/Naturals No1/綿49%麻(リネン)51%混紡/ベルギー製/

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O様宅オーダーソファカバー/完成前・Before!

W様宅クッションカバー完成前採寸時/座中身
W様宅クッションカバー完成前採寸時/座面元カバー
W様宅クッションカバー完成前採寸時/背中身

採寸お伺い時写真、
上左、仮縫作業中、服飾のスーツ仮縫と同じような方法で作業します。
上右、完成前、オリジナルの状態、座面、背面クッションを外した状態。
下、完成前、オリジナルの状態、クッション部はすべてダウン仕様、ダウン中身対して新規カバーを製作する場合、抑えて過ぎないで、ふっくらさせる事が大切。

同じソファを2台ご注文いただいてます、よく座る場所など、ウレタンの落ち方、つぶれが違ってます、マジックテープによる張込仕様の場合は、誤差が許せないため、全く同じ型パターンで製作できない箇所もあります、平均値にして、セッティング時点で位置調整するか、調整できない場合は、箇所に合わせた別型を起こして製作してます。生活のサイクルで同じ場所に長く座ること多いと思いますが、出来るだけ分散しての使用を説明しております。

今回のテーマ、麻生地の説明ですが、
元のオリジナルカバーも綿麻混紡の同種類の生地で、近い質感の生地をご選択、生地選定の時点で、自然素材の特性、水洗いは不可、業者によるドライでも収縮は多少発生することを説明させていただき、お持ちのソファでの対処を採寸作業しながら、お話させていただきました、

張り込みに近いカバーリング仕様の場合は、緩目に作れません、基本、本体周りの固定する箇所は次回張り替えるまで外さない前提となります、体が接触する箇所はクッション部となります、今回クッション部は中身ダウンで寸法取りに余裕があり、状況によって汚れた箇所だけドライクリーニングで対処できます、又、今回のデザインのような場合は、本体もパーツごとにカバーが分かれているので、何か発生した場合、発生箇所の部分クリーニング又は、部分交換で対応することができます。

ソファの構造や、生地の種類に合わせたカバー方法をご説明しながら製作しております、具体的な状況に合わせた方法等は、お持ちのソファや希望のデザインで変わってきますので、一度、お問い合わせください。

O様、ご注文いただきましてありがとうございました。その節は、作業時間長くいただきありがとうございました。

今回、掲載の麻(リネン)100%地、綿麻(リネン)混紡地/ベルギー製

こちらの生地紹介ページもご覧ください。https://www.tint-tone.com/kiji_natural.html