カバー専門家としての一言、「椅子の部分カバーの作り方実践講座」


椅子の部分カバー(頭周り/ヘッド)作り方お話します。
前後ろを袋縫いにすればできます、全体カバーと比べると簡単ですので、挑戦してみてください。

椅子ヘッドカバーの作り方
前後ろの2パーツでOK、型さえ取れば、クッションより簡単です。

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1 椅子の背頭の形を把握して、パーツ合を決める。


椅子の背側面にある背柱を境に背正面と背後の2面でサンドウィッチするよに、2面の型を決めます。この2面の合わせ位置を決めることが型とりのポイントとなります。

椅子背は後に傾斜しており、座って背があたる正面には脹らみ、彎曲があり、背後側はフラットになっているのが一般的、すなわち、前後2面の位置を決める時、枕カバーのように、同じ寸法でサンドウィッチしてもきれいに仕上がらない、傾斜と脹らみに合わせた2面(前後)の型を個々に作る必要があるということです。

椅子のデザインも背が木、パイプの枠だけでデザインされていたり、ウレタン綿で脹らみを出していたりと様々で、椅子によって方法変わりますが、後をフラットな型、前正面を立体型にして合わせる方法が基線を決めやすいので簡単と思います。

以下、中央区の会計事務所O様、オフィス椅子のヘッドカバー実例で説明。

2 椅子背頭の形を把握して、前後パーツの合わせ位置を決める。


背後ろから、背柱左右を渡すように地面に平行に定規などをあて、上下にずらしながら、背柱の外位置を目安、目安した位置に両面テープを貼って、ガイドをつくります。

そこが、前後のハギ合わせ位置となるので、歪まないように正確に。細いテープならマーキング線はいりませんが、巾のあるテープの場合は、その外位置にはペンなどでマーキング。
次は、実際に型布、紙をあて型取りします。

お客様オフィスにて、型とり作業中写真。

          

3 型布、紙で型を取る。

まずは、柱位置Bの延長線上で下裾位置を決めます(実例の場合は、アーム少し上あたり)。長め(大きめ)の型紙布を2枚用意し、後面の型取りから、前述の合わせ位置にマークした両面テープに型布か紙をあて、軽く固定、型に基線と決めた裾位置をマーキング。

次は正面型、正面は椅子の脹らみも影響し、後面より大きい型になり、合わせ口(ハギ位置)の寸法は、なにもしなければ前後型で違ってしまいます、正面の凹凸脹らみを表現し、背前後の2型の合わせ口(ハギ位置)を同じ寸法にするためにも、つまみ(ダーツ)で調整し、立体型にします。


ダーツ位置は、背柱と背トップの交差する角周辺に、Aの中心あたりから左右角の少し手前まで、後型の基線に合わせて正面型を、先に止めた両面テープに固定し、正面型を背正面下方向へ軽く引っ張り、しわがよらないようにマチなどで正面中央腹あたりで軽く固定、B上の決めた裾位置を前後型にマークし、そこから(背下から)背上(角コーナー)方向に背柱に沿って(後型の基線に沿って)マークしておいた両面テープに前後止めていきます。

角コーナー手間あたりで型布紙の余り具合が分かるので、A、B方向から少しづつしぼってダーツ位置と量を確定し、遊んでいる部分がないか、確認して、背前型にも合わせ位置基線とダーツ位置をマーキング。

最後に、背正面の脹らみ(厚み)がきつい場合は、正面裾中央位置あたりで1cm〜1.5cmほど下へ放物線状に膨らませて型完了です。

省略説明につき、大きめに仕上がると思います。裁断してマチで押さえて確認してからサイズ調整して見てください。

3 裁断、ミシンで完成。


裁断時、裾の三返し分と四方縫いしろ分を忘れずに。写真の実例は供布パイピング付きです。パイピングは別の機会に。

会計事務所O様、ご注文いただきありがとうございました


椅子部分カバーの作り方●●●●●●END

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